BMI / BMR / TDEE
一度の入力で3指標

BMI·基礎代謝量·1日推奨カロリー — 特定健診で慌てる前に (2026)

40歳から始まる特定健診で「BMI 25・腹囲 85」が引っかかる前に、自分の基礎代謝量と1日推奨カロリーを30秒で。日本肥満学会基準と Mifflin-St Jeor 公式で正しい数字を持つ方法。

藍·青·銀のグラデーションに BMI·BMR·TDEE の3指標が並ぶ日本ダイエット市場用カード。
この記事のポイント3つ
  1. 日本肥満学会基準 日本肥満学会の BMI 分類 — 普通 18.5-24.9 / 肥満1度 25-29.9
  2. Mifflin-St Jeor 1990年の Mifflin-St Jeor 公式で基礎代謝量を計算する流れ
  3. 特定健診 40-74歳が対象の特定健診で BMI 25・腹囲 男性85女性90 が引っかかる

35歳、共働き、子供2人、出社と在宅の半々。会社から届く健康診断の通知に「来年から特定健診の対象です」の一文が加わった春——日本人の多くにとって、ダイエットは「痩せたい」ではなく「特定保健指導を受けたくない」から始まる。健康診断の数値は BMI だけでなく腹囲・血圧・血糖・脂質まで並ぶ。検索しても英語サイトは lb·in で読めず、日本のサイトは BMI だけ、基礎代謝量(BMR)は別ページ、1日推奨カロリー(TDEE)はさらに別ページに分かれている。この記事は、その3指標を1ページに統合し、日本の基準で30秒で答えを出す方法だ。

本記事は医学的助言ではありません。BMI·BMR·TDEE は一般的な統計推定値であり、妊婦·小児·高齢者·慢性疾患のある方·アスリートのように筋肉量が平均と大きく異なる方は医師または管理栄養士への相談をお勧めします。

日本のBMIは「肥満を4段階で見る」

境界値(18.5/25/30/35/40)は WHO と日本肥満学会(JASSO)で同じだが、分類の名前と段階数 が異なる。WHO は BMI 25-29.9 を Overweight(過体重・前肥満)とし、肥満は30以上から Class 1/2/3 の3段階。一方 JASSO は BMI 25-29.9 をすでに「肥満1度」と呼び、肥満を1〜4度の 4段階 に細分化する。つまり日本では BMI 25 を超えた時点で公式に「肥満」と判定され、保健指導の閾値も同じく BMI 25 だ。

BMI範囲日本 (JASSO)WHO 国際基準
< 18.5低体重Underweight
18.5 – 24.9普通体重Normal
25.0 – 29.9肥満1度Overweight (Pre-obese)
30.0 – 34.9肥満2度Obesity Class 1
35.0 – 39.9肥満3度Obesity Class 2
≥ 40.0肥満4度Obesity Class 3

身長 165cm·体重 70kg の35歳男性なら BMI = 70 ÷ (1.65 × 1.65) = 25.7。WHO 基準でも JASSO 基準でも肥満1度に該当する。ここで日本独自の重要な追加指標が 腹囲 だ。男性85cm·女性90cmを超えると、内臓脂肪面積100cm²相当と推定され、特定健診のメタボリックシンドローム判定の基本軸になる。BMI が25未満でも腹囲が基準を超えれば「内臓脂肪型肥満」として保健指導の対象だ。

基礎代謝量(BMR)は「何もしなくても消費する」

BMI は体格の指標であってカロリー単位ではない。ダイエットの本当の出発点は BMR(Basal Metabolic Rate, 基礎代謝量) だ。1日中ベッドで横になって呼吸しているだけでも、心臓·脳·腎臓·体温維持に使われるエネルギーの合計。1990年に American Journal of Clinical Nutrition に発表された Mifflin-St Jeor 公式 が現在最も広く推奨される標準だ。

男性 BMR = 10 × 体重(kg) + 6.25 × 身長(cm) − 5 × 年齢 + 5
女性 BMR = 10 × 体重(kg) + 6.25 × 身長(cm) − 5 × 年齢 − 161

上記35歳男性に当てはめると BMR = 10×70 + 6.25×165 − 5×35 + 5 = 700 + 1,031.25 − 175 + 5 = 約 1,561kcal。「何もしなくても1,561kcalを消費する」という意味だ。この数字がダイエット食事制限の絶対的な下限線になる——BMR を下回る摂取を続けると、身体は「飢餓状態」と認識して基礎代謝そのものを下げ、筋肉量低下·集中力低下·免疫力低下が順に現れる。

1919年の Harris-Benedict 公式を使うサイトも日本に多いが、米国栄養士会(ADA)は平均誤差がより小さい Mifflin-St Jeor を臨床標準として採用している。健診後の保健師面談で「どの公式で計算されましたか?」と聞かれたら「Mifflin-St Jeor です」と答えれば良い。

TDEEは活動レベルを掛けた実消費量

何もしなくても1,561kcalを消費するからといって、1,561kcalだけ食べれば良いわけではない。通勤·会議·家事·子供の世話の間に追加でエネルギーが消費される。これを合算したのが TDEE(Total Daily Energy Expenditure, 1日推奨カロリー) だ。計算は単純。

TDEE = BMR × 活動レベル係数

活動レベル係数は米国スポーツ医学会(ACSM)と Harris-Benedict の標準で5段階に整理されている。

段階係数該当する日常
座位中心 (sedentary)1.2デスクワーク + ほぼ運動なし
軽度 (light)1.375週1~3回の軽い運動
中等度 (moderate)1.55週3~5回の本格的運動(ジム·ランニング)
活発 (active)1.725週6~7回の高強度運動または肉体労働
非常に活発 (very active)1.91日2回の運動またはアスリート水準

上記35歳男性が在宅勤務 + 週2回ジムなら軽度(1.375)。TDEE = 1,561 × 1.375 = 約 2,146kcal。共働きで保育園送迎+家事を含めると軽度〜中等度の中間が現実的だ。自分がどこに該当するか迷う場合は 活動量マッチャー7問 が職業·運動頻度·睡眠などを尋ねて自動的に係数を割り当ててくれる。

減量·維持·増量 — TDEE基準±20%シナリオ

TDEE 2,146kcal が出たら、次は目標シナリオだ。

  • 維持 = TDEE そのまま (2,146kcal)。現体重·体脂肪率を維持したい時。
  • 減量 = TDEE − 15~20% (1,717~1,824kcal)。週0.5~0.7kgの減量ペース。
  • 増量 = TDEE + 15~20% (2,468~2,575kcal)。筋肉量増加が主目的の時。

減量時の「−500kcal赤字 = 週0.5kg減」という経験則は、脂肪1g = 約7.7kcal換算から来る。1週間 = 7日 × 500kcal = 3,500kcal ≈ 脂肪約0.45kg。もっと早く落とそうと −1,000kcal の赤字を作ると短期的には体重が減るが、その多くが筋肉·水分で、基礎代謝量まで下がって リバウンドの土台を作る

特定健診で指導対象になった場合、特定保健指導(積極的支援)の標準目標は「6か月で3〜5%の体重減」と緩やかだ。70kgなら2.1〜3.5kg減を6か月かけて——週あたり0.1〜0.15kg減、つまり1日−100〜−150kcal の赤字で十分達成できるペースだ。急激な数字を目指さなくて良い。

妊娠中·授乳中·高齢者 — 補正が必要なケース

Mifflin-St Jeor 公式は一般成人基準なので、以下のケースには別途補正が必要だ。

授乳中 — 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」は授乳婦に約350kcalの追加摂取を推奨している(妊娠後期は+450kcal、出産後3か月以降は徐々に減少)。母乳100mL 生産に約65kcal が消費され、1日平均780mL 授乳で約500kcalが追加で必要となる。この時期の無理なダイエットは母乳量減少に直結する。

高齢者(65歳以上) — 加齢で筋肉量·基礎代謝量が低下する。Mifflin-St Jeor の結果から −5~10%補正 が現実的なケースが多い。一方で、高齢者の過度な減量はサルコペニア(筋肉減少症)の原因になるため、BMI 21.5未満は注意が必要。

アスリート·筋肉量が極端な人 — Mifflin-St Jeor は平均的な体組成を仮定するため、ボディビルダーや慢性疾患のある方は ±15% 以上の誤差が出ることがある。InBody·DEXA スキャンで測定した除脂肪体重(LBM)を直接使う Katch-McArdle 公式の方が正確だ。

隠れ肥満·サルコペニア肥満 — BMI 普通でも油断禁物

BMI 22 の人と BMI 22 の人の体脂肪率が同じとは限らない。隠れ肥満(normal-weight obesity) は BMI 普通範囲内でありながら体脂肪率が女性30%·男性25%以上の状態で、日本人女性30代の約25%が該当するという調査結果がある。さらに高齢者では サルコペニア肥満(筋肉減少+脂肪増加) が深刻で、BMI が普通でも筋肉量が低下していると要介護リスクが3倍以上に上がる。

BMI だけでは捉えられないため、InBody 等の体組成分析機や DEXA スキャンが必要だ。筋肉量不足が主原因なので、食事制限よりも 抵抗運動(筋トレ) が最優先。健診結果で BMI 普通だが体脂肪率が高いと出たら、「有酸素運動の比率を下げて筋トレを増やす」方向が正解だ。

結果URLを健診面談前に見直す

BMI·BMR·TDEE 計算機 は入力値を URL パラメータで保存する。pipi-worlds.com/ja/ipr_calc?h=165&w=70&a=35&s=m&l=2 のような形式で、このリンクを LINE 自分宛に送っておくと健診面談で再度開ける。保健師に「BMR は何kcal ですか?」と聞かれたら画面をそのまま見せれば良い——間違って覚えた数字で誤った指導を受ける心配がない。

健診結果と合わせて自分の年齢を西暦·和暦両方で確認したい場合は 元号変換ツール も役に立つ。「平成元年生まれ 36歳」のような表示で、健診票記入の手間を省ける。

よくある質問

日本のBMI基準は WHO と何が違いますか?
日本肥満学会(JASSO)は WHO 基準と同じ BMI 25 を肥満1度の境界としていますが、肥満を1〜4度の4段階に細分化 している点が異なります。WHO は肥満を Class 1/2/3 の3段階(30/35/40)とするのに対し、JASSO は 肥満1度 25-29.9、肥満2度 30-34.9、肥満3度 35-39.9、肥満4度 40以上と分類します。日本人を含む東アジア人は 欧米人より低い BMI でも内臓脂肪が蓄積しやすく、糖尿病・高血圧の発症リスクが上がるという疫学データを 反映した区分です。
基礎代謝量を計算する公式はどれが正確ですか?
現在最も推奨されているのは1990年に American Journal of Clinical Nutrition に発表された Mifflin-St Jeor 公式です。男性 BMR = 10×体重(kg) + 6.25×身長(cm) − 5×年齢 + 5、女性 BMR = 10×体重(kg) + 6.25×身長(cm) − 5×年齢 − 161 です。米国栄養士会(ADA)も臨床標準として採用しており、 1919年の Harris-Benedict 公式より平均誤差が約5%小さいとされます。日本人にも同じ公式が広く使われて いますが、筋肉量が極端に多い・少ない場合は ±15% の誤差が生じる可能性があります。
特定健診で BMI 以外に何が見られますか?
40-74歳を対象とする特定健診(メタボ健診)では BMI 25 以上に加えて腹囲(男性85cm・女性90cm)が 重要な指標です。腹囲が基準を超えていて、かつ「血圧・血糖・脂質」のうち2つ以上で異常値が出ると 「メタボリックシンドローム該当」と判定され、特定保健指導の対象になります。BMI が25未満でも腹囲が 基準を超えていれば内臓脂肪型肥満として注意が必要です。詳細は厚生労働省の特定健診ガイドラインを 参照してください。
TDEE の活動レベル係数はどう選べばよいですか?
日本人の生活スタイルに当てはめると、デスクワーク中心で通勤の徒歩のみなら座位中心(1.2)、週1〜3回の 軽い運動を加えれば軽度(1.375)、週3〜5回の本格的な運動(ジム・ランニング)で中等度(1.55)、週6〜7回の 高強度運動や肉体労働で活発(1.725)、毎日2回の運動やアスリート水準で非常に活発(1.9)です。 共働きで保育園送迎+在宅勤務の場合は1.375前後が現実的な目安になります。
ダイエットで TDEE からどれくらい減らせばよいですか?
安全な減量は TDEE の15〜20%減です。TDEE 1,800kcal なら 1,440〜1,530kcal 程度の摂取が推奨されます。 BMR を下回る摂取(女性で1,200kcal以下)は筋肉量低下・月経不順・基礎代謝のさらなる低下を招くため 推奨されません。週0.5〜0.7kgの減量が身体的負担なく継続できるペースで、これは1日約500〜700kcalの 赤字に相当します。これより急激な減量は短期的に体重が減っても多くが筋肉と水分です。
BMI が普通範囲なのに体脂肪率が高いと言われました。どう対処すべき?
「隠れ肥満」または「サルコペニア肥満」の可能性があります。BMI は身長と体重だけで計算するため、 筋肉量・体脂肪率・体水分分布を区別できません。同じ BMI 22 でも筋肉が多い人と体脂肪が多い人では 健康リスクが異なります。正確な体組成は InBody 等の体成分分析機や DEXA スキャンで測定する必要が あります。BMI は1次スクリーニングツールとして使い、本格的なダイエット計画は体組成測定後に 立てるのが安全です。

Sources

PiFl Labs コンテンツチームが公開された出典に基づいて作成し、公開前に社内で検証しています。

最終確認:

本記事は一般的な健康情報であり、医学的な診断・処方に代わるものではありません。妊娠・服薬など健康に関する個別の判断は、必ず医師・薬剤師等の専門家にご相談ください。

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