LinkedInのプロフィールを英語版と日本語版の2つで運用していて、土曜日の朝に「今週は英語版を整えよう」と決める。見出しに「Frontend Engineer | React, Next.js, TypeScript | 7+ years」と入れて、Aboutに1年分のプロジェクトを書き起こして1,800字を埋める。翌日、誰かから来た招待通知に表示された自分の見出しは「Frontend Engineer | React, Next.js, Type…」で切れていた。LinkedInには「入力できる文字数」と「実際に表示される文字数」が別物だという最初の落とし穴がある。220字と2,600字という上限は検索アルゴリズムのための器であって、人の目に触れるスペースはそれよりずっと狭い。
見出し220字 — 入力上限と表示上限は別物
LinkedInの見出しの入力上限は220文字。モバイルの一部環境では240文字まで許容されるという報告もあるが、安全策としてはPC基準の220字以内に収めると表示崩れを避けやすい。KonnectorのLinkedIn Character Limitガイドは見出し220字、About 2,600字、投稿3,000字という3つの主要上限を1ページにまとめた一次資料的な整理だ。
問題は、220字の入力上限と実際の表示上限が違うこと。検索結果・招待メッセージ・コメント欄では見出しの先頭60〜70字程度しか表示されず、それ以降は「…」で切れる。つまり「情熱を持って協業に取り組む7年目のフロントエンドエンジニアで、React, Next.jsを駆使し…」のような書き出しにすると、検索結果では「情熱を持って協業に取り組む7年目のフロントエンドエンジニアで、Reactと…」までしか見えず、職種そのものが切れて表示される。220字を埋めること自体はLinkedIn検索インデックスにキーワードを残す効果があるが、人間の目で受け取る第一印象は無条件に先頭60字で決まる。
見出しの先頭60字 — 職種→技術→年数の順
見出しの先頭60字には、職種・専門領域・主要キーワードを直接的に置く必要がある。推奨される構造は「職種 | 主要技術1〜2 | 業界/年数」というパイプ区切りの形式だ。例:「フロントエンドエンジニア|React, Next.js|FinTech 7年」。日本語で約26字、職種・技術スタック・業界・年数の4要素を60字の半分以下で表示できる。
避けたいパターンは「情熱を持って〜」「〜が好きな」のような形容詞始まりだ。先頭60字に職種が入らない事故がもっとも起きやすい場所で、検索結果カードでは「何をする人なのか」が見えなくなる。STRATEのLinkedIn見出し解説も「職種を最初に置く」ことを基本パターンとして整理している。見出しは自己紹介ではなく検索結果カードの1行コピーであり、コピーの第1優先は「何をする人か」であって「どんな人か」ではない。
残りの60字〜220字は検索キーワードのプールとして使う。「|クラウド移行|デザインシステム|新人メンタリング|英語可」のような追加キーワードをパイプ区切りで並べると、検索結果には表示されないがLinkedIn検索インデックスにはすべて登録される。単語の羅列ではなく自然な日本語の句で書くほうが検索アルゴリズムと読み手の両方にとって自然だ。
About 2,600字 — 先頭300字が「もっと見る」を押させる
Aboutセクションの上限は2,600字。LinkedInプロフィールでもっとも自由に自分の物語を書けるスペースだ。ただしデスクトップでは先頭約300字(2〜3行)で「もっと見る」ボタンが出るため、先頭300字が本文全体の「ランディングページの見出し」役を担う。モバイルではさらに短く、先頭約200字で切れる。
先頭300字に入れるべき要素は広告コピーの3要素と同じ。(1)フック1行 — 自分のいちばん強い1つの事実か実績。(2)価値提案1行 — どんな問題をどう解いてきたか。(3)本文への導入1行 — 「以下にまとめました」のような次の行動への合図。例:「サービス利用者100万人規模を支えてきた7年目のフロントエンドエンジニアです。/ React基盤の大規模SPAでLCPを平均38%改善してきました。/ 以下に担当プロジェクトと使用技術をまとめました。」約250字に収まり、「もっと見る」を押させるフックが機能する。
warmankaedeのLinkedIn英語プロフィールの書き方もAboutが「2,600文字も書けるという、とても大事なパート」だと位置づけ、本文を「キャリアのハイライト」と「結果の出し方」を中心にまとめるよう案内している。
装飾なしで読みやすさを保つ5段構成
Aboutセクションは太字・斜体・見出しなどの装飾が使えない。可読性のために使えるツールは改行と箇条書き(•または-)の2つだけ。装飾なしで1,500字を読みやすく保つには、段落の構造そのものが強くなければならない。
推奨する5段構成:
- 段1 フック段落(2〜3行、約200〜300字) — いちばん強い1つの事実+価値提案+本文への導入。
- 段2 主要キャリア(3〜5項目の箇条書き、各1〜2行) — 会社・期間・役割・主な実績を1行ずつ。「• 2021–2024 株式会社A:大規模SPAの性能最適化でLCP 38%改善」のパターン。
- 段3 使用技術(1行、キーワードの並び) — 「React, Next.js, TypeScript, GraphQL, Storybook, AWS Amplify」。
- 段4 サイドプロジェクト/関心(2〜3行、任意) — OSS貢献・ブログ・登壇などの追加シグナル。
- 段5 連絡先/CTA(1〜2行) — 「協業のご相談はメールまたはLinkedIn DMでお気軽に」のような次の行動。
この5段で本文は1,000〜1,500字程度に整い、2,600字の上限のうち40〜60%を埋める分量になる。100%埋めようとして5段以外の段落を増やすと、装飾がない分だけ読みにくさが急増する。
日本語版と英語版の文字数感覚の違い
LinkedInプロフィールを日本語版と英語版の両方で運用するなら、同じ事実を別の文字数で書く感覚が必要になる。英語の「Frontend Engineer」は18文字だが日本語の「フロントエンドエンジニア」は12文字で、同じ職種名でも日本語の見出しは英語より3割ほど短く収まる。60字の表示上限のなかで、日本語の見出しは英語よりも多くのキーワードを詰め込める余裕がある。
Aboutも同じ。英語1,500字は約250〜280語、日本語1,500字は約1,500字(英語と1:1)。本文を日本語で1,500字書くなら英語の250語ぶんを日本語で展開することになり、同じ内容を日本語で書くと自然に本文が短くなる傾向がある。日本語版と英語版を「同じ内容を別言語で」書くのではなく、日本市場の読者には日本市場で通る事例とキーワード、グローバル読者にはグローバル事例とキーワードを別々に用意するほうが、検索表示と読みやすさの両方で結果が出やすい。
文字数カウンタは「先頭60字」と「先頭300字」の2点だけ見る
PiPi Worldsの文字数カウンターは本文を入力するとすぐに「文字数(空白を含む/除く)」「全角/半角」「単語数」「行数」「読了時間」を同時に表示し、自己PRモードでは上限値を入力すると進捗バーと最後の超過部分を赤くハイライトする。LinkedInプロフィール作成では、このツールを2回使えば十分。
1回目は見出し作成時。上限を「60字(表示上限)」に設定して、職種・技術・年数が60字以内に入るかを確認したあと、上限を「220字(全体)」に切り替えて追加キーワードを足す。2回目はAboutセクション作成時。上限を「300字(フック上限)」に設定してフック段落が300字以内で閉じるかを確認し、次に「1,500字(推奨本文上限)」に切り替えて5段構成全体が1,500字以内に収まるかを見る。この2段階のカウントだけで、LinkedInプロフィールの「見える第一印象」と「検索アルゴリズムが読む本文」の両方が意図した分量に整う。
まとめ — 上限ではなく「表示の境界線」を見て書く
LinkedInプロフィールの文字数の本当のルールは「220字と2,600字という上限」ではなく「60字と300字という表示の境界線」だ。220字の見出しを埋めても、先頭60字に職種がなければ検索結果カードは自分を「情熱を持って協業に取り組む誰か」として表示する。Aboutを2,600字埋めても、先頭300字にフックがなければ「もっと見る」ボタンはほとんど押されない。LinkedInプロフィールの文字数に時間を使う理由は「上限を埋めるため」ではなく「60字と300字の2つの境界線に、いちばん強いシグナルを揃えるため」。この2つの境界線が制御できれば、220字と2,600字の上限は検索アルゴリズムにキーワードを多く渡すボーナススペースとして機能する。